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不動産に関わる法律の話「建築に関する行政機関について」八王子ひまわり法律事務所

第2回 『建築に関する行政機関について』

一連の耐震強度偽装事件の発覚から早1年が経ち、関係各者の初公判が開かれはじめた今日この頃、
時間が経つにつれこの問題に対する世間の関心は薄れてきている気がします。

耐震基準等を監視し、市民の安全な生活を守る役目を果たすものに、行政機関があります。
そこで、今回は建築に関する行政機関についてお伝えしたいと思います。

建築基準法は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、
国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もって公共の福祉の増進に資することを目的として制定された法律です。
そしてこの目的を達成するため、同法は、「特定行政庁」、「建築主事」、「建築監視員」、「指定確認検査機関」、
「建築審査会」といった機関を設置しています。

特定行政庁

特定行政庁とは、違反建築物に対する是正措置、用途地域内での建築の許可、道路位置指定、建築協定の認可など
建築行政全般をつかさどる行政機関です。

建築主事を置く市町村については、当該市町村長の長が、その他の市町村については、都道府県知事が特定行政庁になります。
ただし、特別区または一部の事務のみを行う建築主事が置かれている市町村においては、
当該特別区または市町村の長が行うこととされている事務に関する限り、当該特別区または市町村の長を特定行政庁とみなし、
その他の事務については都道府県知事を特定行政庁とみなします(限定特定行政庁)。

建築主事

建築主事とは、地方公共団体において、建築確認及び中間・完了検査などの行政処分の権限を有する職員(行政機関)であり、
都道府県および人口25万以上の政令で指定する市においては建築主事を置かなければならず、
これ以外の市町村または特別区においても任意に置くことができます。

その資格要件は、1級建築士で、2年以上の建築行政に関する実務経験であり、
国土交通大臣が実施する資格試験に合格し、かつ国土交通大臣の登録を受ける必要があります。

建築主事は、建築技術、建築法規に関する専門家ですが、その権限の内容は、
建築計画が法令に適合しているかどうかを判断するにとどまり、裁量の余地はないとされています。

建築監視員

建築監視員とは、違反建築の監視体制の強化と違反是正の実効性の確保のため、現場を常時巡回し、
違反建築物に対して、緊急を要する是正命令を出すことを職務とする特定行政庁から任命された職員ですが、
その設置は必要的ではありません。

是正命令には、工事施工停止のほか、猶予期限を付けた除却、使用禁止、使用制限などがあります。
その資格要件は、建築行政に関して3年以上の実務経験又は建築士で建築行政に関して1年以上の実務経験です。

指定確認検査機関

指定検査機関とは、従来は建築主事が行っていた建築物の確認および検査業務を、建築主事に代わって行う、
国土交通大臣または都道府県が指定した民間の機関です。

前述のとおり建築主事の権限の内容は裁量の余地がないことから、膨大な建築確認・検査業務を効率的に処理するため、
平成10年の建築基準法改正で民間にも事務を開放することになりました。

現在、大都市圏を担当する国土交通大臣指定の8機関と、県市町などを担当する知事指定の40以上の機関があります。
指定確認検査機関においては、確認検査員が実際の業務を行い、その資格要件は、
1級建築士で、2年以上の建築行政に関する実務経験であり、建築基準適合判定資格者検定に合格することが必要です。

指定検査機関が確認をすれば、それは建築主事がしたものとみなされ、建築主に建築確認済証が交付されると、
それは建築主事が発行したものとみなされます。

建築審査会

建築審査会とは、建築指導事務の公正な運営を図るため、建築主事を置く市町村及び都道府県に設置される
合議制の機関であり、特定行政庁や建築主事などが行った処分又は不作為に不服がある場合の
審査請求に対する裁決、特定行政庁がする一定の処分に対する同意、特定行政庁の諮問に基づく重要事項の調査審議、
関係行政機関への建議などの権限を有しています。

建築審査会は、法律、経済、建築、都市計画、公衆衛生または行政に関する学識経験のある
5名又は7名の委員(任期2年)によって組織されます。

処分に対する不服申立

特定行政庁、建築主事、建築監視員、指定確認検査機関のした処分又は不作為について不服がある場合には、
建築審査会に審査請求をすることになります。

この手続は行政不服審査法に基づくものですが、建築基準法では、特例として、建築審査会の裁決を経た後でなければ
裁判所に対し処分取り消し等の訴訟を提起することができないとしています(審査請求前置主義)。

審査請求は、原則として処分があつたことを知った日の翌日から起算して60日以内にしなければならないと
定められていますので、注意が必要です。もし処分等に対して不服がある場合には、早期に建築士、弁護士等の
専門家に相談することをお勧めします。

損害賠償請求

行政機関たる特定行政庁、建築主事、建築監視員の故意又は過失により損害を受けた場合には、
国家賠償法に基づき損害賠償請求ができます。この損害賠償請求については審査請求前置主義は採られていません。

耐震強度偽装問題においても議論となっている、民間の機関である指定確認検査機関の故意又は過失による損害の場合にも
国家賠償法の適用があるのか、すなわち特定行政庁にも損害賠償責任があるのかどうかについては、
現時点では見解が分かれており、今後の裁判所の判断が注目されます。


八王子ひまわり法律事務所

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企業名:
八王子ひまわり法律事務所

今回お話を伺った
弁護士 古川健太郎 氏

所在地:
〒192-0081 
八王子市横山町5-15 
三井生命八王子ビル9F